「北勢エリアだから、だいたい同じような塗装で大丈夫でしょう」——桑名市やいなべ市で外壁塗装をご検討中の方から、こうしたお話をうかがうことがあります。ただ、同じ北勢でも、桑名市といなべ市では建物が置かれている環境がかなり違います。三重県津市を拠点に三重県全域で施工している山真塗装が、両市の立地の違いと、それが外壁の傷み方や塗装できる時期にどう関わるのかを整理します。
桑名市といなべ市は、同じ北勢でも条件が違います
まずは、それぞれの土地がどんな場所なのかを確認しておきます。ここが分かると、後の話がつながりやすくなります。
桑名市|木曽三川が注ぐ伊勢湾の奥に開けた土地
桑名市は公式サイトで、揖斐川・長良川・木曽川の木曽三川が注ぐ伊勢湾の奥地に位置し、西に鈴鹿、北に養老の山並み、東に濃尾平野が広がる土地であると紹介されています。▶ 大きな川と海が近く、東側が平野で開けている——これが桑名市の建物が置かれている条件です。
川と海に近い低地であることは、数字にも表れています。気象庁が観測地点を置いている桑名の標高は3mです。水辺が近い土地では、外壁の表面が乾ききらない時間帯が生まれやすくなります。また海が近い分、風に乗って運ばれてくる塩分ともまったく無縁ではありません。
いなべ市|養老山地と鈴鹿山脈に抱かれた土地
一方のいなべ市は、市の公式サイトで北に養老山地、西に鈴鹿山脈に抱かれ、中央を流れる員弁川を挟んで緑豊かな自然と平野に囲まれた地域と紹介されています。▶ 山際で、海からは離れている——桑名市とはほぼ逆の条件です。
こちらも数字で見ておきます。気象庁の平年値(1991〜2020年)では、いなべ市に置かれた北勢の観測地点の年降水量は2,136.9mm。桑名の1,616.3mmと比べると、およそ1.3倍の雨が降る計算になります。標高も北勢は125mで、桑名の3mとは条件が違います。周囲に緑が多いことは暮らしの魅力ですが、外壁にとっては雨が多く、日当たりの悪い面が乾きにくい環境ということでもあります。
立地が違えば、傷みが出る場所も変わります
桑名市|雨がかりの面と、雨水の入り口を見ていきます
雨や日ざしが直接当たる面は、他の面より塗膜の色あせやチョーキング(触ると白い粉がつく状態)が早く出やすい傾向があります。あわせて見ておきたいのが、サッシまわりや外壁の継ぎ目のシーリングです。ここは雨水の入り口になりやすく、塗装より先に傷むことが少なくありません。詳しくは外壁シーリング(コーキング)打ち替えの重要性と費用でご説明しています。
また、外壁そのものより先に雨樋や破風板といった付帯部に傷みが出ていることもあります。現地診断のときは、外壁だけでなくこうした部分も一緒に見ておくと安心です。
いなべ市|北面や日陰の面から傷みやすい傾向
雨が多く、日当たりの悪い面が乾きにくい環境では、北面や樹木に近い面から苔・カビ・藻が出やすくなります。緑や黒っぽい汚れが目立ってきたら、塗膜が水を弾かなくなってきているサインのことがあります。この見分け方は外壁の苔・カビ・藻が生える原因にまとめました。
冷え込みが強い土地では、外壁に入った細かいひび割れに水が入り、それが繰り返し冷える環境も気になるところです。内陸で寒暖差が大きい地域の考え方は、伊賀市・名張市で外壁塗装を検討中の方へでも触れていますので、あわせてご覧ください。
塗装には「できる条件」があります
意外と知られていないのですが、塗装はどんな天候でも進められるわけではありません。国土交通省の公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版には、塗装工事の施工管理として次のように定められています。
気温が5℃以下、湿度が85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない(採暖、換気等を適切に行う場合を除く)。また、外部の塗装は、降雨のおそれのある場合または強風時は、原則として行わないとされています。
これは公共工事の発注基準で、住宅の工事に適用が義務づけられているものではありません。ただ、塗料が乾くのに必要な条件そのものは建物の種類で変わるものではありませんので、住宅の塗り替えでもひとつの目安になります。▶ この目安を桑名市といなべ市に当てはめると、気にする点が変わってきます。
いなべ市|雨で見合わせる日と、冬の進み方を見込んでおく
先ほどの降水量のとおり、いなべ市側は雨で作業を見合わせる日が出やすいと考えておくほうが現実的です。加えて観測地点の標高も桑名の3mに対して北勢は125mと差がありますので、朝晩の冷え方も同じではありません。冬場は日中の気温が上がってから塗り始め、夕方の冷え込み前に切り上げる進め方になると、1日に進められる量はどうしても限られます。冬に工事をお考えなら、工期に余裕をみておくか、春や秋に寄せる判断も選択肢になります。
どちらの市でも|風の強い日は無理に塗らないのが基本です
風が強い日に外部塗装を見合わせるのは、上に挙げたとおり仕様書でも原則とされています。塗料が飛散すればご近所の車や洗濯物に及びますし、砂ぼこりが乾ききらない塗膜に付けば仕上がりにも響きます。「風の日は無理に塗らない」と言ってくれる業者のほうが、結果として仕上がりは安定しやすくなります。予定どおりに進まない日があることを、あらかじめ見込んでおいてください。
季節ごとの向き不向きについては、外壁塗装の塗り替え時期はいつ?劣化サインと最適な時期でも整理していますので、時期を決める前にご覧いただくとよいと思います。
桑名市・いなべ市で業者を選ぶときに見ておきたいこと
▶ ① 建物のどの面が傷んでいるか、理由まで説明してくれるか
「北面に苔が出ています」だけでなく、なぜその面に出ているのかまで説明があると、提案の中身も判断しやすくなります。
▶ ② 天候で中断する日があることを、先に伝えてくれるか
工期を短く見せる説明より、中断の可能性を含んだ現実的な工程のほうが、後の行き違いが起きません。
▶ ③ 外壁以外の付帯部やシーリングまで見ているか
外壁だけを塗っても、雨水の入り口が残ったままでは持ちが変わってきます。見積もりの範囲がどこまでかも確認しておきましょう。
▶ ④ 現地に来て確認しているか
図面や写真だけでは、風の当たり方や日当たりまでは分かりません。実際に建物を見たうえでの提案かどうかは、大きな違いになります。
桑名市・いなべ市の外壁塗装は山真塗装へ
山真塗装は三重県津市を拠点に、桑名市・いなべ市を含む三重県全域で外壁塗装・屋根塗装・防水工事を自社施工で行っています。無料の現地診断では、どの面がどう傷んでいるのか、その理由もあわせてご説明します。工事の内容は外壁屋根塗装のページでもご案内していますので、あわせてご覧ください。
「まだ塗り替えるか決めていないけれど、状態だけ見てほしい」というご相談でも構いません。お電話でもフォームでもLINEでも、ご都合のよい方法でお声がけください。
出典:国土交通省ウェブサイト「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」(https://www.mlit.go.jp/gobuild/kenchiku_hyoushi.html)、気象庁ホームページ「平年値(年・月ごとの値)」桑名・北勢(1991〜2020年)、桑名市ホームページ「地形・面積・位置」、いなべ市ホームページ。いずれも2026年8月18日確認。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。
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